2024.11.07 LSTC、米国で半導体設計人材育成 5年間で200人、来年初めから募集開始

左から池田教授、東理事長、ケラーCEO

 半導体受託生産新興のRapidus(ラピダス)が参加する技術研究組合、最先端半導体技術センター(LSTC)は日本の半導体人材を米カリフォルニア州のシリコンバレーやテキサス州などで育成する。

 ラピダスと協力する北米の半導体設計企業テンストレントUSAが現任訓練(OJT)を担い、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業として予算を組む。1桁台のナノメートルプロセスの半導体を設計できる技術者を5年間で200人育成する計画。2025年の年明けから募集を始める意向。電機メーカーなどからの出向に加え学生の参加も見込む。

  LSTC理事長でラピダス取締役会長も務める東哲郎氏は、米国でのOJTを通じ「新たな産業を創出できるアプリケーションサイド(用途側)とそれを支援する設計サイドの人材を育成したい」と述べ、LSTCで設計人財ワーキンググループを担当する東京大学の池田誠教授は「30年前の日本企業がOJTで行っていたような人材育成を復活させたい」と企図を語った。

 また、テンストレントUSAのジム・ケラー最高経営責任者(CEO)は、OJTに参加する日本の技術者から直接業務上の成果に期待するほか、学生については将来「東京拠点にあるエンジニアリングチームに参加してもらいたい」とも述べた。(8日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)