2025.01.02 「昨年より客足がいい」 家電量販店の初売り、元日売り上げ2割増も
ビックカメラ単体では元日の売り上げが前年同日比2割増に(写真はビックカメラ有楽町店初売りの様子)
全国の家電量販店で2日、初売りが本格化した。ヨドバシやビックなどカメラ系は元日から初売りを開始したが、最大手ヤマダホールディングス(HD)は一部店舗を除き2日から営業を開始。2025年の幕開けとともに、日本海側など一部を除いておおむね天気に恵まれ、各地の量販店は初売りでにぎわった。店頭には福袋や特価品を目当てに開店前から多くの人が並ぶなど新春の活気に満ち、「昨年より客足がいい」と話す店も。ビックカメラ単体では、元日の売り上げ実績が前年同日比約2割増となるなど、好スタートを切っている。
ヨドバシカメラマルチメディアAkiba(東京都千代田区)は1日午前8時から初売り。恒例の「夢のお年玉箱」など特価品を目当てにオープン時には約1700人が並んだ。最も早い人は前日の午前10時から並んだ。
太田雄介副店長は「昨年より来店客が多いと感じる。お年玉箱のほか、セカンドチャンスの一つに大画面テレビを特価で提供したところすぐに売り切れた。お客さんが価格に敏感になっていると感じる。インバウンド需要も旺盛だ」と話した。
都内ではインバウンド客も
ビックカメラ有楽町店(東京都千代田区)は1日午前10時に初売りをスタート。抽選・先着販売、数量限定の「福箱」は1時間早く店外で販売を始めたが、同9時までに約500人が並び「昨年よりお客さんの数が若干多かった」という。
ネット通販で特価商品を昨年末までに買い求める人が増えているほか、インバウンド客も多く「今年は店頭に、客足とにぎわいが戻ってきてうれしい」(ビックカメラ広報・マーケティング室の高田雅人係長)と話した。
ヤマダデンキLABI新宿西口館(東京都新宿区)の初売りは、2日午前10時の開店とともにチラシを手に店頭に並んだ多くの人が店に入り、福袋特価のニンテンドースイッチなどのゲーム機、ガンプラセット、ノートパソコン(PC)などがすぐに完売した。
上新電機日本橋店(大阪市浪速区)も2日から初売り。売り場ではゲームや玩具などを扱う1階や白物を扱う6階フロアが盛況だった。西田和樹店長は「今年は家電や情報機器、ゲームなどまんべんなく商品が売れている。高級オーディオなど強みを伸ばし、白物家電なども強化する」と話す。家電の買い替え需要、ゲームの新商品、Windows10のサポート終了に伴うPC買い替えに期待している。
昨年の初売り上回る
仙台市恒例の初売りは2日スタート。ヤマダデンキテックライフセレクト仙台あすと長町店(仙台市太白区)では、家族連れなど450人以上が希望の商品目当てに開店を待つ姿が見られた。
店には家電品やおもちゃ、リフォームなどの福袋が準備されていた。横串暢剛店長は「天気に恵まれたこともあり、午前4時過ぎから並ぶ姿もみられ、昨年の初売りを上回った。開店後すぐに完売になる商品も出た」と話す。
エディオン豊橋店(愛知県豊橋市)は、福袋やスマートフォン、理美容家電などのコーナーが2日、初売りでにぎわった。ワイヤレススピーカーとイヤホン、オーブントースターと電気ケトルがセットになった福袋やスマホ、高級ドライヤー、スティック掃除機、調理家電、新生活用の各家電コーナーに多くの人が集まっていた。
ベスト電器福岡本店(福岡市中央区)も2日から初売り。来店特典の干支タオル1000枚は開店から1時間を待たずに配布が終わった。福袋ではノートPCやゲーム機、カセットコンロとボンベをセットにした「備えて安心! 防災セット」が人気を集めた。新生活向けの家電セットなどは年末から下見客が増えている。