2025.01.08 【製造技術総合特集】主要各社の25年戦略 ジャパンユニックス
河野賢太郎 常務
PIPレーザーリフローに注目
ジャパンユニックスは、はんだ付けロボットを主力事業とするソルダリングのスペシャリスト集団として、グローバルにソリューションを提供する。国外では中国や韓国、マレーシア、台湾、メキシコ、北米、インドに営業拠点を構え、同時に代理店網も拡充し、グローバル事業を展開している。
2024年は「新型はんだ付けコントローラー USC-06」「エリアレーザーはんだ付け」「インライン向けレーザーはんだ付け」などの新技術・新製品を市場投入した。
USC-06はイーサネット接続で外部機器とのデータ通信が可能。はんだの詰まりや切れをエンコーダーによって高精度に検出し、用途に合わせてヒーターやこて先形状を選べる。
はんだ付けヘッドとはんだ送りフィーダーをそれぞれ2点接続でき、独立した制御で同時に最大2点をはんだ付けすることができる。条件データの読み書きやログデータの取得は、イーサネット接続で可能とした。
また、独自のはんだ付けロボット管理サポートソフト「ソルダリングマネージャー」を標準搭載。稼働状態をグラフや数値でリアルタイム表示し、はんだ付け条件を編集・保存してデータ管理を容易にする。
今注目の技術は、PIP(ピンインペースト)レーザーリフローだ。PIPとは、スルーホール部品のピンにソルダーペーストをディスペンスあるいは印刷しておく実装方法。そこをエリアレーザーで照射し、局所リフローすることで多点同時のはんだ付けを実現できる。
エリアレーザーはんだ付けは、実装基板全体の加熱ではなく、レーザー照射範囲を局所加熱するので、製品の熱負荷を軽減。リフロー炉と比較して設備設置の省スペース化と省電力化を実現し、生産性の大幅な向上を可能とする製品だ。
同社は、世界的な電子製造業界の品質標準規格IPCの資格を持つ技術者や、はんだ付けを数値化・科学する技術力で、顧客の多様化するニーズに対応していく。IPCの日本の総合代理店として標準規格書の販売や規格の普及推進活動を行っている。IPC日本代表は同社の河野友作氏が務めている。