2025.02.19 【スマートエネルギーWEEK【春】特集】ニチコン 蓄電システム新型、今秋発売 業界最大級の出力9.9kW

トライブリッド蓄電システム「ESS-T5/T6シリーズ」

 ニチコンは「エネルギーソリューションのニチコン」として家庭用や公共・産業用蓄電システムのほか、V2Hシステムやトライブリッド蓄電システムなどのさまざまな製品を展開している。

 太陽光発電、蓄電池、EV(電気自動車)電池の三つのエネルギーを高効率でコントロールし、太陽光発電を最大限活用した暮らしを目指せる「トライブリッド蓄電システム」に、新モデル「ESS-T5/T6シリーズ」が登場。2025年秋から販売を開始する予定。業界最大級の出力の連系出力9.9kW(T6シリーズ)、自立出力5.9kVAで、大容量の太陽光パネルにも接続が可能となる。

 同シリーズは太陽光入力を既存の4ストリングから5ストリングまで容量を増やしたことで、従来よりも太陽光発電の能力を生かすことができる。停電時には家庭をまるごとバックアップできる全負荷200V出力を標準仕様とし、蓄電池容量は大容量から小容量までのラインアップを取りそろえる。

 業界唯一の最大9.9kWのハイスピード拡張充電が特長のV2HスタンドとV2Hポッドは壁掛け設置と据え置き設置を選択でき、EVのかたわらでコンパクトに設置するできる。

 EV用放電器(V2X)を介してEVと連携できる公共・産業用蓄電システムでは、新たに「BSシリーズ」を開発。このシステムは、平常時は太陽光発電を事業所の自家消費やEV充電に活用し、非常時には蓄電池に加えてEVの大容量蓄電池から放電ができる。

 EV用急速充電器では、業界初となる「サイクリックマルチ充電器」を開発した。複数台のEVを使用する運輸事業者をターゲットとしており、今年7月に発売を予定。1口最大90kWの高出力で最大6台を繰り返し充電(サイクリック充電)することで、車両台数にかかわらず最大充電電力を一定に抑える。充電電力ピークの発生を抑制できるため、電気基本料金の削減も期待できる。

 このほか、V2Hシステム「EVパワー・ステーション」も展開している。