2025.02.19 【スマートエネルギーWEEK【春】特集】チノー 高圧力に耐えられる新型など水電解評価装置を出展

水電解評価装置

 チノーは「H2&FC EXPO」(水素・燃料電池展)に出展する。燃料電池評価試験装置には1990年代から取り組み、多数の納入実績を有する。同社は水素の供給網における「作る」「運ぶ・貯(た)める」「使う」のいずれにも各種評価・検査装置を持つ。水電解や燃料電池の評価装置など水素技術関連が売り上げに占めるウエートは年々、増加してきた。

 水電解評価装置は、電気の力を使って水を分解し水素と酸素を発生させる電解セルの特性を評価するもの。電解液を供給し直流電力を印加し、生成した水素に対して電気の使用量や効率などを確認できる。同社の装置はアルカリ水電解(AE)、固体高分子形水電解(PEM)のいずれも製作が可能。カソード(水素発生側)は0.99MPa(メガパスカル)まで圧力に耐えられる。

 今回は新水電解評価装置も紹介する。これは電解セルが1Mpa以上の圧力に耐えられる装置として開発を進めている。

 PEFC(固体高分子形燃料電池)評価装置は、セルの発電効果を評価するもの。PEFCは燃料電池車用・家庭用として用いられ、保持温度は常温から120度までとなる。

 この評価装置は、供給ガス(水素/窒素/一酸化炭素)の圧力が調整でき、流量や排圧、温度を監視。セルの温度や電圧、負荷電力をモニタリングする。

 装置の計測・制御・監視用として、新FC用パッケージソフトを紹介する。

 新ソフトはOSに依存せず、インピーダンス測定アプリなど他社ソフトのプラグインが可能。データのサンプリングは最速100ミリ秒となる。

 水素技術に加え、脱炭素関連としてバイオマス発電施設における発熱・発火監視のための熱画像計測装置や監視機能付き無線ロガーを紹介する。バイオマス燃料となる木材チップの温度監視を行い、自然発火を防ぐ。

 ブースでは、大画面モニターを用いて1時間ごとに展示内容を解説するプレゼンテーションを行う。