2025.02.25 渋谷にAIデータセンター検証環境、GPUサーバー想定 KDDI
KDDIの渋谷データセンター
KDDIは25日、電源や冷却技などのAI(人工知能)データセンター技術の検証環境を、同社のTelehouse渋谷データセンター(東京都渋谷区)内に開設すると発表した。稼働時の消費電力が大きい最先端GPU(画像処理半導体)サーバーを想定し、今年4月に開設する。
渋谷データセンターの検証環境では、サーバー内に直接冷水を送り込む直接液冷方式に対応したサーバーと、GPUを模擬した高発熱装置を組み合わせて構築。シャープの堺工場跡地(堺市堺区)にKDDIが構築を進める堺AIデータセンターの、2025年度中の本格稼働を見据えた取り組み。
堺AIデータセンターに導入を予定する半導体世界大手エヌビディアの最先端GPU「GB200 NVL72」を想定した検証が行える。電源や温度などを計測する環境センサーのほか、漏水センサーなどを設置し、運用時のデータ収集や監視もできる。データセンターの新しい冷却技術の確立や高効率な電源設備の開発・技術検証などを、パートナー企業と共同で行う場としても活用する。
KDDIとシャープは24年12月、シャープ堺工場跡地にAIデータセンターを構築して早期に稼働させることで合意。跡地内の土地や建物、電源設備などを譲り受けることで24年度中にAIデータセンターへの転換工事に着工し、25年度中の本格稼働を目指している。