2025.07.24 キヤノンの1~6月連結 売上高が過去最高

 キヤノンの2025年12月期第2四半期(1~6月)連結決算は、売上高が前年同期比2.0%増の2兆1986億円、営業利益が同8.0%増の2143億円、純利益が同4.1%増の1559億円だった。売上高は上期として過去最高。営業利益は拡販を図る中で、広告宣伝や販売促進の費用を効率的に使用したことにより、増益となった。

 ビジネスユニット別では、プリンティングユニットは、商業印刷が大型商談のタイミングの違いもあり伸び悩んだが、オフィス複合機はカラー機の市場稼働台数が増えたことで、サービス売り上げが堅調に推移、レーザープリンターも増収を確保した。インクジェットプリンターはラインアップが完成した大容量インクモデルの販売台数が伸びた。

 メディカルビジネスユニットは、中南米をはじめとする新興国が好調に推移、米国もMRI、CTの高い性能が評価され、堅調に推移。欧州も市況回復で売り上げが伸びた。

 イメージングビジネスユニットは、昨年下期に発売したフルサイズ機、第2四半期に発売した動画重視の新製品などカメラが好調に推移したほか、ネットワークカメラも、各地域で順調に売り上げを伸ばした。

 半導体露光装置などのインダストリアルビジネスユニットは、前年並みの売り上げとなった。

 通期連結業績見通しは、米国の関税影響を反映させ、前回予想より売上高を500億円下方修正した。売上高は前年同期比2.0%増の4兆6000億円、営業利益は同64.4%増の4600億円を計画する。第3四半期以降の為替レートは、米ドルは142円を維持したが、ユーロを5円安の165円に変更した。