2025.08.26 ラピダス、半導体テスト技術でキーサイトと協業 設計情報を高精度に
北海道千歳市にあるラピダスの製造拠点の外観(提供:ラピダス)
国内での最先端半導体の量産を目指すラピダスは26日、米計測器メーカー大手の日本法人、キーサイト・テクノロジーのテスト・解析技術を活用することを明らかにした。両社は協業し、ラピダスが顧客向けに設計情報をまとめるPDK(プロセス・デザイン・キット)の高精度化に取り組む。PDKは先行顧客向けに2026年3月にリリースする予定だ。
キーサイトは長年、半導体の電気特性を調べるパラメトリックテスターなどを通じ、半導体分野の製造支援を行ってきた。テストでデータを取得するだけでなく、異常の根本原因を特定するソリューションも開発している。
回路線幅2ナノメートル級の半導体量産を狙うラピダスは、これらを用いて製造現場でデータを取得し、PDKの開発に生かす。
具体的には、PDKの高精度化につながる要因を抽出し、それを最大化させる手法や技術について協議。半導体素子や回路の性能向上に加えて、ウエハーの品質改善に活用したい考えだ
ラピダスは顧客が設計開発した半導体の製造を受託するファウンドリーながら、設計と製造を同時に最適化する「DMCO(Design-Manufacturing Co-Optimization)」というコンセプトを提唱している。高精度なPDKの開発は、その要となる。