2025.08.29 【ソリューションプロバイダー特集】各社の事業戦略 OSK 橋倉浩社長
DX統合パッケージ好調
主力新製品の研究開発加速
ウインドウズ10のサポート終了に伴う特需は伸び悩んだ一方で、クラウドシフトの進展によりオンプレミス(社内運用)製品の売り上げ減が想定を上回り、売り上げは前年割れした。ただ、利益水準は維持しており、中長期的にはクラウド強化によるストックビジネス基盤が着実に強化されている。
主力の「DX統合パッケージ」は伸長が際立つ。販売・会計・人事給与の基幹系システムと、ドキュメント管理を担う情報系システムを組み合わせた製品で、製品全体に占める販売構成比は前年同期の10%から50%に急拡大した。基幹系・情報系の基盤を足掛かりにライセンスを追加してもらうことで将来的にも広がりが期待できる。
DX統合パッケージに構造化データや非構造データ、外部アプリを取り込み、AI(人工知能)やデータ分析などの機能も追加した「DX統合プラットフォーム」構想も進んでいる。従業員100人以上の中堅企業をターゲットに、大塚商会グループの営業支援ノウハウもサービスとして提供していく。
親会社の大塚商会に頼らない外販強化に向け、町工場など地域の中小製造業者をターゲットにした生産・販売管理支援の取り組みは過去最高を更新した。中小企業向け生産管理システム「生産革新シリーズ」やアパレル業向けの「アパレボ」など業種特化型ソリューションがけん引している。2022年4月に立ち上げた業種推進課の若手営業社員を中心に、手薄だった西日本や北関東でも案件を獲得。購入単価は前年同期比50%増、ライセンス数は同98%増を記録した。既に軌道に乗りつつあり手応えを感じている。外販比率は現状の18%から、30年までに30%まで伸ばしたい。
研究開発費を前年同期比2・4倍に拡大させ、次世代の主力製品となる「Air2」(仮称)の開発を加速させている。サービスレベルは維持しつつリソースを最適化し最小コストで運用できる製品を目指している。全てのサービスをクラウド前提で設計するクラウドネーティブなプラットフォームでありながら、オンプレにも対応できる独自の構造設計で差別化を図りたい。
オンプレ時代に支えられた大規模カスタマイズ案件は、クラウド移行の進展に伴って減少傾向にある。安く迅速なカスタマイズを求める声が多く、簡易カスタマイズモデルで受託ビジネスを補っていく。
後半戦に向けては11月にDX統合パッケージの新バージョンを発売する予定だ。販売・会計・給与・生産系を対象に機能強化し、直販営業部署の要望を反映させた。今はジャンプに向けてしゃがんでいる時期。下期の新バージョン投入で再び成長軌道を描きたい。