2025.08.29 【ソリューションプロバイダー特集】NSW 多田尚二社長

戦略投資で基盤を強化

DX加速、人材育成などに力

 2027年度に売上高600億円、営業利益率12%、ROE(自己資本利益率)10%以上を目指す新中期経営計画をスタートした。新中計は「ドライブDX×チェンジ・ザ・スタンダード」を掲げ、ビジネスを世界標準・業界標準に合わせること、人材投資の強化、新技術の取り込み--の3領域に重点的に取り組んでいく。3年間で計100億円規模の戦略投資もする計画だ。

 DXファーストと共創を掲げた、24年度を最終とする前中計は目標としていた売上高500億円、営業利益率11%を達成し着地した。デバイスや組み込みシステムからSI(システム構築)、サービスまで全方位で支援できることを強みに、企業や官公庁が抱える課題の解決に向け支援しており、DXを中心に着実に伸ばすことができているとみている。

 新中計はDXをさらに加速させるとともに持続的成長を目指すための基盤強化を図っていく。これまでの中計は事業戦略を中心に進めてきたが、新中計では事業戦略と経営基盤戦略とを掛け合わせるとともに、投資戦略を明確にすることで成長を目指す計画だ。この3年間を「Rborn(再生)」の時期と位置付け取り組む。

 企業向けでは標準システムに合わせる「フィット・ツー・スタンダード」への転換を図るとともに、サービス関連事業では製造業のDXに力を入れスマートファクトリー化の支援も加速する。組み込みシステム(エンベデッド)関連は、モビリティー分野を強化しながら、通信分野で培ってきたノウハウを生かし宇宙や防衛領域を増やしていく。デバイスはエンベデッドと連携した提案を進めながら、東南アジアへの展開を図る計画だ。

 経営基盤の強化に向けては人材への投資を強化する。当社事業は人材に支えられているため人材育成や教育を重視していく。独自の学習基盤を構築しながら採用も強化する。新卒採用とキャリア採用も増やす計画で足元も順調に推移している。

 新中計は投資戦略を明確にした。今後3年で研究開発やビジネス開発に約50億円、人材投資とブランドマネジメントに約50億円の計100億円規模を投資する。戦略投資を明確化することで事業戦略と経営基盤強化を確実に実行していく。

 中計初年度はDXを軸にした事業施策で増収を目指す。営業利益の減益計画は主に戦略投資分で経営基盤強化につなげる。足元は順調で全セグメントが増収基調で推移している。今年度は生成AI(人工知能)の活用をさらに強化する。事業横断で生成AIの利活用に取り組んでおり、開発の効率化、社内の生産性向上、ソリューションへの適用を進め成果も出てきている。後半に向けて全事業領域で生成AIの適用を加速させていく考えだ。