2025.09.30 モトローラ 折りたたみスマホ新型、日本市場に投入 若年層中心に訴求

「motorola razr 60」

発表会にはアイドルグループ「Snow Man」の目黒蓮さんも登壇。若年層を中心に訴求する考えだ発表会にはアイドルグループ「Snow Man」の目黒蓮さんも登壇。若年層を中心に訴求する考えだ

 モトローラ・モビリティ・ジャパンは30日、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載スマートフォンの新型を国内市場に投入すると発表した。折りたたみ型「motorola razrシリーズ」のフラッグシップモデル「motorola razr 60」と「同60 ultra」の2機種を10月10日以降に順次発売する。ソフトバンクとNTTドコモ向けに「同60s」と「同60d」も用意する。

 従来モデルのSoC(システム・オン・チップ)からAI(人工知能)性能を約15%向上したプロセッサー「MediaTek Dimensity 7400X」を搭載。AI機能を複数搭載した「moto ai」を大幅に進化させ、新機能を利用できるようにした。

 端末内の自然言語検索や通知・音声メモの要約などを行える「おまとメモ」や、気分に合わせてAmazon Musicのプレイリストを自動生成する「プレイリストスタジオ」、見逃したメッセージや重要なメッセージを要約する「とりまリスト」などを追加。これらのAI機能の一部は、端末を閉じたまま使用でき、利便性の向上にもつなげた。

 カメラは光学式手ぶれ補正対応の約5000万画素のメインカメラと1300万画素の超広角マクロカメラ、3200万画素のインカメラを搭載。動く被写体の写真撮影でもノイズを軽減し、手ぶれ補正を行うため、きれいに仕上げることができる。

 本体をL字型に折り曲げて自立させる「フレックスビュースタイル」での撮影時には、手のひらを見せて動画撮影を開始し、グーの形に握ることで停止できるジェスチャー操作を新たに追加した。

 耐久性も向上した。本体中央にはチタン製の強度が高いヒンジプレートを搭載し、80万回の開閉にも耐えた。IP48の防水・防じん性能も備える。

 大容量4500mAhバッテリーにより、約15分の充電で最大12時間駆動ができる。メインディスプレーは6.9インチ、アウトディスプレーは3.6インチ。重さは190グラムと持ち運びしやすい重さにした。

 カラーは3色用意。税込み13万5800円で、公式オンラインストアや主要家電量販店などを通して販売する。

 razr 60 ultraは、プロセッサーにクアルコムのSoC「Snapdragon 8 Elite」を採用し、moto aiなどのAIアプリをスムーズに動かせる。メインディスプレーは7インチ、アウトディスプレーは4.0インチ。

 カメラは5000万画素のアウトカメラ2個と5000万画素のインカメラの計3個を搭載。大容量の4700mAhバッテリーで、68Wの急速充電にも対応した。

 KDDIでの取り扱いも新たに開始する。発売は12月の予定。

 モトローラは第1四半期で、収益ベースが14%、出荷ベースが6%伸長している。プレミアムカテゴリーのrazrシリーズに加え、高性能とコストバランスを両立した万能型「edgeシリーズ」が前年同期比40%、出荷ベースでは51%伸長するなど好調だ。

 2020年からは、若年層を中心に認知度拡大に取り組んでいる。30~50代、なかでも女性の認知度も高まっている。北原秀文社長は「AIの進化は加速しているが、常に持ち歩くスマホはユーザーのインターフェイスだと考えている。ユーザーのAIの使い方、使われ方を追求して日本にも浸透させていきたい」と力を込めた。