2025.10.02 たばこのセルフ販売、新宿で実証実験 高精度センサー活用 アルプスアルパイン
NewDaysサウスゲート新宿店の外観
アルプスアルパインは、JR東日本クロスステーション(東京都渋谷区)の協力のもと、NewDaysサウスゲート新宿店で、「タバコセルフ販売商品棚ピックアップ検知&通知システム」の実証実験を開始した。
セルフレジの普及により、たばこや酒類、医薬品など年齢制限が必要な商品では、スムーズな運用と安全な仕組みづくりが課題となっている。現在、コンビニなどでのたばこ販売は、レジ内の後方に陳列された商品をスタッフが取り出す方式が一般的。このため、セルフレジの導入が進む中でも、たばこ販売はスタッフの対応が不可欠となる。
今回の実証実験では、レジから離れた専用棚にたばこを配置し、来店客が自ら商品を取り出す形式を採用。その際、センサーで検知した情報をスタッフに通知することで、離れた場所にいても購入の動きを把握し、レジでの年齢確認に速やかに移る流れを検証している。
同社は、独自の高感度静電容量技術を応用し、高精度で設置性に優れたセンサーを開発した。同センサーは、来店者が商品を取り出す動作や、棚のどの位置から取り出したかを高精度に検知し、その情報をリアルタイムでスタッフ端末に通知する。これにより、スタッフは他業務に従事している際でも即座に状況を把握でき、来店客を待たせることなく迅速な年齢確認対応が可能となる。既存の棚に後付けできる設計を採用しているため大規模な改修が不要で、幅広い店舗環境で柔軟に導入できる。
同社は、実証実験を通じて得られた知見をもとに、酒類・医薬品など年齢確認が必要な他商品への応用も検討する。さらに、検知精度や通知機能の向上を進めることで、幅広い小売り領域への展開を目指す。