2025.10.06 実⾞⾛⾏試験でも⾼確度な電⼒計測実現、HIOKIが新製品を発売

新発売の「パワーアナライザPW4001」(出所:HIOKI)

 HIOKI(長野県上田市)は、コンパクトで携帯性に優れた電力計測ソリューション「パワーアナライザPW4001」を発売すると発表した。価格は125万4000円(税込み)から。4.6㎏という軽量設計。動作温度は-20℃~+50℃と広範囲で、外部DC電源での駆動に対応した。型式認証や規格試験、電気自動車(EV)だけでなく、エネルギー貯蔵システム(ESS)やデータセンターのバックアップ電源など、次世代エネルギー分野の研究などにも活用できる。

 入力された値が小さくても信頼性の高い電力計測をすることができ、エネルギー消費や航続距離の正確な評価が可能。コンパクトな筐体ながらDC~50/60Hzで±0.04%の高い基本確度を保証している。

 SiCインバーターの電力変換効率やスイッチング損失を確実に評価することもできる。2.5MHzサンプリング、600kHzまでの帯域幅により、ONとOFFのパルスを切り替えることで電力を制御するPWM(パルス幅変調)制御により発生する高周波電力も正確に補足する。

 車両のCAN信号により電圧値を直接取得できるため、エンジニアは安全に配線作業を完了できる。車両のOBD-Ⅱ端子を使って配線できるため、迅速な設置が可能。

 急速なEVの普及により、研究室だけでなく過酷な環境やフィールド評価試験など、実際の使用環境下での高確度な評価試験の需要が高まっている。 従来の大型な高確度パワーアナライザは、実験室での高確度な評価のために引き続き必要とされている。一方で近年では、実際の走行条件に近い実車でのフィールド評価試験でも、信頼性の高い電力計測が求められている。