2025.10.14 サウジ駐日大使、日本との協力強化に意欲 30年「リヤド万博」を視野に
記者会見に臨むビンザグル駐日大使
サウジアラビアのガーズィー・ファイサル・サイード・ビンザグル駐日大使は、大阪・関西万博の最終日を迎えた13日、会場で記者会見を開き、参加した感想や2030年に首都リヤドで開く次回の万博にかける思いを語った。
サウジは万博会期中のナショナルデーの一環で、大阪市内の梅田でイベント「Meet Saudiarabia」を行った。ビンザグル大使はこのイベントの結果を踏まえ、「日本の国民がサウジに親近感を持っていることがわかった」と強調。その上で、会期中に開いた150件のビジネスイベントに触れ、「日本のビジネス環境がサウジに近くなっていることも実感した」と述べた。
大阪・関西万博から学んだ点についてビンザグル大使は、「万博は人と人の心をつなぐ重要な場所ということがわかった」とした上で、「万博の掲げる理念は達成していきたい」と意気込みを述べた。
さらに、将来に向けた日本との交流にも言及。「日本はテクノロジー、サウジは石油を供給してきたが、互いに協力してバリューチェーン(価値連鎖)の構築で協力していきたい」との考えも示した。
ビンザグル大使は次回のリヤド万博について、「30年はサウジにとってマイルストーン(重要な節目)になる。経済的成果を見てほしいが、国民の質向上も重要。経済の発展を国民が感じ取れる環境にしたい」と語った。
パビリオン表彰の「建築・景観」部門で金賞
大阪・関西万博のEXPOホール「シャインハット」では、参加した国・地域の優れたパビリオンを表彰する式典を開催した。自前で建設した「タイプA」(敷地面積1500㎡以上)の各部門は、「建築・景観」部門が市街地を石造りで再現したサウジのパビリオンが金賞を受賞。「展示デザイン」部門では中国、「テーマ解釈」部門でイタリアが金賞に選ばれた。博覧会国際事務局(BIE)が主催した。