2025.10.27 中国電池大手サンオーダ 400Wh/kgの全固体電池発表 開発競争激化
欣旺達のロゴ
中国で全固体電池メーカーの開発競争が激しくなってきた。奇瑞汽車(Chery Automobile)が発表した2027年に量産化する計画に続き、電池大手の欣旺達(Sunwoda、サンオーダ)も22日と23日に山東省棗荘市で開かれた電池関連の会議で、新しい独自のポリマー電解質「Xin‐Bixiao(欣碧青)」を使用した全固体電池を発表した。
この固体電池は、エネルギー密度が400Wh/kgで、1MPa(メガパスカル)未満の超低外圧でサイクル寿命が1200サイクル。年内には、ポリマー電解質使用の全固体電池向けに0.2GWhのパイロット生産ラインの完成を見込んでいる。量産時期は未定。
サンオーダは、独自で全固体電池を開発してきた訳ではない。24年末には材料企業のXTCとの協業を発表し、エネルギー密度や電池の安全性を高めるためにXTCの新しい材料を使うことで合意した。以降、高度安定電解質膜や樹枝状の結晶が形成されないデントライトフリーのリチウム金属負極を使用してテストを繰り返してきた。
同社は、第1世代としてエネルギー密度300Wh/kgの半固定電池を、24年には400Wh/kgの第2世代半固定電池を開発。今回、400Wh/kgの全固体電池を発表するという経緯をたどってきた。520Wh/kgも現在開発中という。
EVエナジーも9月初めに、ヒト型ロボットや空飛ぶタクシー向けに26年から全固体電池の生産に乗り出すと発表している。






