2025.10.27 三井化学とポリプラスチックス、エンプラの営業業務で提携
三井化学とポリプラスチックス(東京都港区)は27日、三井化学が展開するエンジニアリングプラスチック製品である「アーレン」および「オーラム」の営業業務の提携に関する契約を締結したと発表した。2026年1月から三井化学はポリプラスチックスに営業業務を委託し、ポリプラスチックは顧客対応、新規開拓、技術サポートなどの営業関連業務を独占的に担う。三井化学は引き続きアーレンとオーラムの事業運営を行うため、商流などの変更予定はない。
三井化学は、自動車や電気・電子分野で拡大する高機能エンプラの需要に対応するため、ポリプラスチックスが保有する顧客ネットワークやソリューション提供力を活用することで、さらなる事業成長を目指す。一方、ポリプラスチックスは、アーレンとオーラムの営業業務を通じたプロダクトポートフォリオ充実により、顧客へのソリューション提供力を一層向上させる。両社は今後、エンプラ事業の強化を図るとともに、さらなる協業深化の検討も進める。
ポリプラスチックスの親会社であるダイセルは今年10月16日で、ポリプラスチックスの会社分割を伴うグループ企業再編計画を発表し、ポリプラスチックスのエンプラ事業を26年4月1日付で事業承継する検討を進めると公表していた。今回の契約で委託される営業業務は、26年4月1日付でダイセルへ承継される予定。
アーレンは、三井化学は1980年代に世界に先駆けて開発・上市した、高耐熱かつ耐薬品性に優れたポリアミド。基本骨格に芳香環を取り入れることで、融点320℃の高耐熱性を実現するとともに、従来のポリアミド樹脂の弱点だった吸水性の問題もクリアした。
オーラムは、高い耐熱性・機械・電気特性に、射出・押出成形加工に適した熱可塑性を付与し、ガラス転移温度は250℃、さらに240℃で長期使用可能という優れた耐熱性を持つ世界最高レベルの熱可塑性ポリイミド樹脂となっている。






