2025.10.28 レガシー資産の刷新を一貫支援 CTC、生成AI活用し新サービス提供開始

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は28日、レガシーシステム(古くから使われている基幹システム)をモダナイゼーション(近代化・最適化)するための独自サービス「re:Modern」の提供を始めた。生成AI(人工知能)を活用し、運用・保守を見据えた伴走型支援により、企業のDX推進を後押しするのが狙い。

 まずは旧来使われているプログラム言語「COBOL」で構築されたメインフレーム(大型汎用〈はんよう〉コンピューター)などのレガシーシステムを、同社が独自に構築した移行支援機能で、汎用的なプログラミング言語「Java」に変換するサービスを提供する。

 変換言語の変更にとどまらず、要件定義から保守・教育支援まで、運用フェーズを視野に入れた設計を採用。技術面と運用面の両輪で顧客を支援する。

 同社は増大するモダナイゼーションを背景に、システム構築で培った豊富な経験と実績を生かし、今回のサービスを開発。変換作業効率を大幅に向上させる機能として、生成AIを活用し、既存の設計書やプログラムから処理内容を理解、適切なコメントを変換後のコードに自動反映する機能を備えている。

 変換後の補助ライブラリーとしてはOSS(オープンソースソフトウエア)を採用。これにより特定製品へ依存しない柔軟な運用・保守環境を実現し、将来的な保守終了やベンダーロックインのリスク低減にもつなげる。

 同社は、要件定義・変換作業に加えて、運用後の保守や技術問い合わせにも対応。また、変換ルールの理解促進やレビュー手法の習得を目的としたトレーニングやドキュメント整備など、教育・技術両面から“伴走型”でモダナイゼーションを支援していく。