2025.11.05 アルプスアルパインと米シナプティクスが協業開始 ブルートゥースCore6.0の可能性を拡大

 アルプスアルパインは米Synaptics(シナプティクス)と、ブルートゥースCore6.0によって実現される次世代ワイヤレスソリューションの加速に向けた協業を開始した。

 ブルートゥースCore6.0はブルートゥースの成長をけん引する中核技術の一つで、特にチャネルサウンディング機能は、位相ベースの測距(PBR)と往復時間(RTT)による高精度な距離測定を可能にする。

 アルプスアルパインはこの技術を活用した評価キットを今年5月に発表し、最大70m、±30cmの測距精度を実現。ブルートゥースの新たな可能性を切り拓いている。Synapticsは、AIネイティブプラットフォームAstraと無線通信SoCのVerosを通じて、AI処理されたデータをリアルタイムで最適な通信制御へつなげ、ユーザー体験を飛躍的に向上させる。

 両社の協業により、スマートアクセスや屋内ナビゲーション、ウエアラブル機器、Androidスマートフォンを活用した次世代IoTソリューションなど、多様な分野での展開が可能になる。両社は、単なる接続を越え、距離や位置を高精度に測定できる新たな接続体験の提供を目指す。

 ブルートゥースSIGによると、ブルートゥースデバイスの世界出荷台数は、スマートデバイスやIoTの急速な普及により2025年には年間53億台を超えると予測され、今後も年平均成長率9%のペースでの拡大が見込まれている。

 ▽AIネイティブプラットフォーム AIを後付けではなく最初から組み込んだ設計思想のプラットフォーム。