2025.11.28 若手研究者を支援、科学技術の発展後押し エヌエフHDが第14回研究開発奨励賞表彰式
受賞者、選考委員の先生との記念撮影も行われた
エヌエフホールディングス(HD)が設立した研究支援制度「エヌエフ基金」は21日、東京都千代田区の一橋講堂で「第14回(2025年度)エヌエフ基金研究開発奨励賞」の研究発表会と表彰式を開催した。同基金は科学技術の振興と未来を担う研究者の育成を目的に12年から「研究開発奨励賞」を設置し、継続的に支援を行っている。
25年度も研究機関や大学から多数の応募が寄せられ、書類選考を経て革新性・独創性に優れた10人が受賞者として選ばれた。11月6日のオンライン発表会に続き、この日の会場で大賞発表と表彰式が行われた。
第1部では、受賞者・選考委員・来賓が研究内容のパネルを前に質疑応答を行い、研究テーマへの理解を深めた。続いて受賞者代表による挨拶が行われた。
第2部では受賞者OBによる講演が実施された。第1回受賞者で東京大学大学院教授の関野正樹氏が「磁場を用いた脳機能計測と刺激の新展開」をテーマに講演したほか、第4回受賞者で北海道大学大学院教授の冨岡克広氏が「次世代低省電力スイッチと新規回路応用への取り組み」と題して成果と将来展望を語った。
大賞が発表された第3部では、「ファンデルワールスTHz光源を用いたオンチップ分光の開発と量子物質科学への応用」の研究で、米コロンビア大学の半田岳人氏が選出された。同研究は量子現象が多様に生じるvdW積層構造の物性理解や量子科学研究への貢献が期待され、高く評価された。
第4部では懇親会が開かれ、研究者同士や産学関係者が交流を深めた。
あいさつでエヌエフホールディングスの高橋常夫会長は、「日本の科学技術の力が問われることが増えているが、皆様の研究発表を聞き、未来への希望と強い可能性を感じた。幅広い研究分野から質の高い応募が集まり、選考が難航することはむしろ喜ばしい」と述べた。その上で「選考委員と研究者の交流機会を提供することが基金設立の使命。今後も研究者が未来を拓く場づくりを継続する」と今後の展望を語った。










