2025.10.29 「量子とスパコン結ぶロゼッタストーン」 エヌビディアが新接続技術「NVQLink」発表

NVQLinkの利用イメージ

 米エヌビディアは28日(現地時間)、同社が手がけるGPU(画像処理半導体)による演算と量子コンピューティングと組み合わせる、新たなインターコネクト技術「NVQLink」を発表した。米国の国立研究所が開発を主導し、各国立研究所や量子プロセッサー(QPU)開発企業をサポートすることで、量子分野でのオープンなエコシステム形成を図る。

 GPUベースのスーパーコンピューターと量子アプリケーションを組み合わせ、量子コンピューティングで最大の課題であるエラー訂正について、スパコンで制御アルゴリズムを実行する。NVQLinkは、そのために低遅延かつ高スループットの接続を行う技術だ。

 NVQLinkは17のQPU開発企業、5の制御システム開発企業、9の米国国立研究所をサポート。オープンなエコシステムを構築する。エヌビディアの量子コンピューティング向け開発環境である「CUDA-Q」を通じてアクセスし、アプリケーションを作成、テストできる。

 同社のジェンスン・フアンCEOは、古代エジプト語が刻まれた石碑になぞらえ、「NVQLink は、量子と古典のスーパーコンピューターを結びつけるロゼッタ ストーンだ」とコメントしている。