2025.12.11 「第5回 日本サービス大賞」 内閣総理大臣賞はナビタイムジャパンの訪日観光アプリが受賞
「日本サービス大賞」の表彰式に出席した高市首相と内閣総理大臣賞を受賞したナビタイムジャパンの大西社長(右)
革新的な優れたサービスを表彰する「日本サービス大賞」(主催・日本生産性本部サービス産業生産性協議会)の第5回目の受賞者が決定し、9日にザ・プリンス パークタワー東京(東京都港区)で表彰式が開かれた。内閣総理大臣賞は、訪日観光ナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」を提供する経路検索サービスのナビタイムジャパンが受賞した。
受賞サービスのJapan Travel by NAVITIMEは、2013年に提供を始めた訪日外国人観光客向けアプリで、観光情報から旅行プラン作成・予約、 経路検索、旅行体験共有までの全工程に役立つ機能を一つにまとめた。13言語に対応し、月間ユニークユーザー数は200万ユーザーに達する。
アプリでは、全国のあらゆる公共交通機関の時刻表に対応し、きめ細かな情報を提供。そこで得られたデータを分析し、地域の観光資源を発掘するなど地域活性化にも役立つ。日本サービス大賞での審査では、旅行に必要な機能と情報をワンストップで提供するという価値に加えて、地域や観光事業者と連携して新たな観光資源の発掘に貢献する点などが評価された。
表彰式に出席した高市早苗首相はあいさつで、過去最高のペースで推移する訪日客の人数と消費額に触れ、「地域住民の安全・安心を守り、地域社会との共生を可能にする持続可能で高付加価値な観光立国の実現がますます重要になっている」と強調。さらにJapan Travel by NAVITIMEに言及し、「ナビゲーションアプリの優れた機能により観光客の受け入れと住民生活の質の向上の両立に貢献することをこれからも期待している」とした上で、「自治体に提供する情報に基づき新たな観光資源の発掘や新たな訪日客の開拓につながる効果的なプロモーションが実現することも期待している」と述べた。
同社の大西啓介社長は「外国人観光客に向けて各地方の魅力的な観光地を発信するとともに、東名阪の大都市に集中している外国人観光客を地方に誘客してオーバーツーリズムの解消に貢献していきたい」と述べた上で、「観光産業が日本経済の発展に寄与できるよう革新的なサービスを作り続けていきたい」と意欲を示した。
今回の日本サービス大賞には、全国の幅広い業種から768件の応募があり、受賞したサービスは計33件となった。









