2025.12.16 人事労務ソフトのSmartHRが新機能、AIで最適な人材選びを支援 

人材選定を支援するSmartHRの機能

 クラウド人事労務ソフトを手がけるSmartHR(東京都港区)は、蓄積された従業員データをAI(人工知能)が分析し、最適な人材選定を提案する「AI類似従業員検索」機能の提供を始めた。客観的なデータに基づく透明性のある人材配置を支援するとともに、人事部門の業務効率化を後押しする。

 労働力の供給不足が深刻化する中で企業は、限られた人的資本を最大限に活用し生産性を高める課題に直面している。特に多店舗展開を行う小売り・サービス業者などは、「急な退職に伴う欠員補充」「新規出店時の即戦力配置」といった対応が求められている。 

 こうした課題を踏まえて用意したのが今回の機能。「記憶」に頼る従来の人材選定手法から脱却し、客観データに基づく透明性のある人材配置を実現できるようにした。

 具体的には、同社が運営する人事労務ソフト「SmartHR」に蓄積された従業員データを基に、指定した従業員に似た人材をAIが検索してくれる。欠員が発生した部署の後任や育成対象者などを探す際、人事担当者がモデルとなる従業員を指定すると、AIが「属性」「職務経歴」「スキル・資格」「業務経歴」「人事評価」という5項目を複合的に解析し、類似度の高い人材を順に一覧化。類似度の根拠も明示してくれるという。

 AIが選出した類似従業員の詳細を確かめたい場合は、SmartHRの「キャリア台帳」へアクセス。「なぜ選ばれたのか」という根拠を確かめることが可能だ。人事データを解析することで、人の記憶や社内の伝達網だけではたどり着けなかった「隠れた最適人材」にも光を当てられるという。

 新機能は、SmartHRの「HRストラテジープラン」「タレントマネジメントプラン」のほか、有料オプションで「HRアナリティクス」機能を利用する企業が利用できる。