2025.12.17 NTT、自動運転専業「NTTモビリティ」設立 実証統合で地域交通の社会実装加速
社長に就任した山下氏
NTTは、自動運転技術を軸に地域交通の社会実装を進める専業会社「NTTモビリティ株式会社」を設立し、17日に設立会見を開いた。人口減少や高齢化により、バスやタクシーの担い手不足が深刻化する中、NTTグループが全国で積み重ねてきた自動運転の実証成果を集約し、全国展開可能なサービスへと発展させるのが狙い。
新会社は2025年12月15日付で発足。資本金は14.3億円で、NTTが100%出資する。代表取締役社長に就任した山下航太氏は「移動は人々の暮らしを支える基盤であり、移動の自由を未来に残したい」と述べ、自動運転による地域交通支援の意義を強調した。
設立の狙いは、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモなどが個別に進めてきた自動運転の実証を統合・パターン化し、コスト適正化と展開スピードの向上を図る点だ。NTTモビリティは車両や自動運転システム(ADK)を自社開発せず、外部ベンダーと連携しながらモビリティーサービスを提供していく。
事業の中核は、車両調達やルート設計、運行支援、遠隔モニタリングを含むワンストップサービスである。異なる車両やADKを用いながらも、オペレーションや監視を共通化し、効率化とコスト削減を進める。2030年代には1000台規模の運行支援を目指す。まずはバスやタクシーなど旅客輸送を優先し、自動運転を地域に根付いた交通サービスへと育てたい考え。







