2025.12.18 米テスラ、27年から独で電池生産へ 現地工場長が示唆
27年の電池生産開始に向けて動き出すテスラのベルリン工場
計画がストップしていた米テスラのドイツでの電池生産が実現しそうだ。地元紙フランクルタ・アルゲマイネ紙(FAZ)がベルリン郊外グリュンハイデにあるテスラ・ベルリン工場の工場長の話として伝えている。テスラは同工場で乗用車「モデルY」を中心に生産、6月初め、同社工場がテスラにとって累計800万台目の生産を達成している。
テスラは2022年、べルリン近郊のブランデンブルク州グリュンハイデの同工場でEV(電気自動車)を生産を開始した。その時点で電池パックの生産も計画していた。事実、イーロン・マスクCEOが20年、「ギガファクトリー・ベルリン‐ブランデンブルク」(同社ベルリン工場の正式名)を開設する際に、同工場の敷地内で電池パック生産の計画を明らかにしている。その時は当初、年間100GWhの生産容量からスタートし、250GWhへ拡大する計画だった。
しかし22年、マスクCEOはベルリン工場での電池量産計画を棚上げした。米国政府が22年に「インフレ抑制法」を可決し、助成金を増やして企業の国内生産を後押しする環境を整備し始めたためだ。
欧州側でも電池生産の投資環境が進んでいるが、FAZ紙はアンドレ・ティエリグ工場長の言葉として「テスラはベルリン工場の電池生産のため当初1億ユーロを投資。合計では、この工場に10億ユーロの投資も考えている」と語り、電池生産が近づいていることを示唆した。
さらに同工場長は、「電池生産が実現すれば、電池から完成車までを一貫生産する欧州唯一の工場が誕生する」と語った。現在同工場は、週7500台の生産能力という。











