2025.12.25 独BMW、中国瀋陽工場で新型EVの試験生産 来年5月の量産化目指す
「iX3」の試験生産がスタートしたBMWの中国・瀋陽工場
ドイツのBMWは、中国・遼寧省の瀋陽工場で、電気自動車(EV)の最新シリーズ「Neue Klasse(ノイエクラッセ)」の「iX3」の試験生産を開始した。同社は、iX3をハンガリーのデプレッチェン工場で本格生産しており、瀋陽工場での量産開始は2026年5月の予定。27年8月にはメキシコで生産を始める計画だ。
ノイエクラッセ・シリーズは、23年に提唱した電動化とデジタル化、循環型経済を取り込んだ同社の次世代戦略。専用アーキテクチャー、薄型電池、フラットフロア構造が特徴。
瀋陽工場で本格生産するのは、車体が長いロング・ホイールベース型。中国人の好みに合わせた設計という。同社は、iX3向け電池の生産も計画しており、このための投資額は100億元(約2200億元)を見込む。
同社は電池関連で、CATLやアリババと協業、電池大手のノウハウとAI(人工知能)を統合することで、道路事情に沿った運転アドバイスを行うとともに、インテリジェント志向の運転をドライバーが体験できるようにする。瀋陽工場は、再生可能エネルギーで運営。二酸化炭酸(CO₂)の削減のため、地熱発電システムも導入している。
同工場のラインはAIを導入することで、視覚検査システムにより微細な欠陥でもリアルタイムで検出できるようにする。現在瀋陽工場は、グローバル面でも同社の主力工場の一つとなっており、10年以降15年間の累計投資額は1160億元に達するという。








