2026.01.01 【家電総合特集】アキュフェーズ フラッグシップ機、フルモデルチェンジへ 技術と音質を横展開 鈴木雅臣代表取締役社長

鈴木代表取締役社長

 2025年の販売状況は、国内外で大きく様相が違った。国内は年初から低調。製品が売れない状況が続いた。しかし、10月中旬に開催された世界的な高級オーディオ展「東京インターナショナルオーディオショウ」や、11月上旬の「大阪ハイエンドオーディオショウ」などが終わったころに顧客が戻った。海外は円安を背景に順調に売り上げを伸ばし、好調だった24年を上回る実績を上げることができた。

 25年は新製品を5機種投入した。AB級インテグレーテッドアンプ「E-380」と「E-280」を統合し、上級機の技術を踏襲した表現力と多彩な機能を備えた後継機「E-3000」を4月に投入。レコード用フォノ・アンプ「C-47」の後継機で、入力から出力までフルバランス伝送を実現した「C-57」を5月に、FMチューナー「T-1200」の後継機で、高周波テクノロジーとデジタル技術を融合した「T-1300」を6月に発売した。

 10月にフラッグシップ・プリアンプ「C-3900」の後継機で、SN比やひずみ率などの特性を改善したプリアンプの最上位モデル「C-3900S」、11月にSACDプレーヤー「DP-570」の後継機で、独自の低ノイズ・低ひずみ化技術を搭載したD/Aコンバーター「DP-570S」を発売した。全ての製品が国内外で高く評価され、オーディオ雑誌やWebマガジンから多数の賞をもらった。

 これらの中でもT-1300は価値がある製品。ハイエンドFMチューナーの現行製品は世界的に見ても数が少ないからだ。T-1300は1973年に発売した当社初のFMチューナー「T-100」から数えて15機種目。FMチューナーは販売台数が見込めない隠れたニーズの製品だが、ハイファイFM受信の文化を守るために、継続的に開発、販売している。

 当社は22年に創立50周年を迎え、各分野のフラッグシップモデルを50周年記念モデルとして製品化した。既に製品のフルモデルチェンジは始まっている。26年はフラッグシップモデルをフルモデルチェンジしながら、その技術と音質を下位モデルへ展開していく。

 当社は「音楽を感動としてお届けする」ことを理念としている。26年も理念に沿い、製品の開発、販売に取り組んでいく。