2026.01.03 【製造総合特集】三菱電機・西本久浩FAシステム事業本部機器事業部長 「製品×デジタル」で顧客への提供価値を最大化
三菱電機は、FA(ファクトリーオートメーション)システム事業を重点成長事業の一つと位置付け、収益力の強化に取り組んでいる。そうした戦略の一環で、制御機器や駆動機器など多彩なFA製品を網羅する強みにソフトウエアやサービスを掛け合わせ、顧客へ提供する価値を最大化することを目指している。
2025年の事業環境を振り返ると、データセンター向けをはじめ、生成AI(人工知能)関連の需要が拡大するという追い風が吹いた。西本久浩FAシステム事業本部機器事業部長は「24年度まで続いていた市場在庫消化のめどもつき、回復基調にある」と振り返る。中国では工作機械向け製品の需要が堅調に推移。プリント基板向け加工機も25年に盛り返し、これに伴いFA製品の需要も伸びた。
西本機器事業部長は、この傾向が26年も持続すると予測。製造DX(デジタルトランスフォーメーション)市場が拡大する追い風も吹く中で同社は、高速で高精度な制御を実現する新型のFA統合コントローラ「MELSEC MXコントローラ」の提案活動を加速し、同製品の機能も拡充していく。海外で先行販売した表示器「GOT3000シリーズ」の国内販売も始め、商機の拡大を狙う。基本性能や操作性などを大きく向上させた表示器だ。
顧客の課題解決を支援するソリューションの提案にも注力する。昨年9月に完全子会社化を発表した米Nozomi Networksの技術を生かし、OT(制御・運用技術)領域のセキュリティー対策を強化するニーズに対応。クラウド経由でソフトを提供する「SaaS」型の設備保全・予備品管理ソリューションの提供開始を26年春に予定している。製造現場のトラブル復旧業務や定期保全を支援するサービスで、現場で収集したデータの有効活用も促す。ソリューションの提案力を高めるため、国内では横浜にデジタル人材を集結し、海外でもインドを中心に確保するなど、開発体制も強化した。
西本機器事業部長は「強みのコンポーネントにソフトウエアを補完的に組み合わせることで、顧客への提供価値を最大化していく」と強調。26年度に同事業の営業利益率を、少なくても2桁台に戻すことに意欲を示した。








