2026.02.18 インフィニオン、BMWのソフトウエア定義車両にマイコンなど供給、無線機能更新の要に

 ドイツの自動車大手BMWが手がけるソフトウエア定義車両(SDV)開発向けプラットフォーム「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」に、同国の半導体大手Infineon Technologies(インフィニオン)がマイクロコントローラー(MCU)など半導体製品を供給する。BMWの電動SUV「iX3」がノイエ・クラッセを最初に採用した。

 ノイエ・クラッセはSDVが搭載するソフトを無線通信で更新し機能を改良、拡張するOTA機能のためインフィニオンのMCU「AURIX」「TRAVEO」、イーサネット・スイッチ「BRIGHTLANE」、電源管理集積回路(IC)「OPTIREG」、スマート・ハイサイド・スイッチ「PROFET」、電子ヒューズ(eFuse)を生かしている。

 ノイエ・クラッセは、分散していた車両の制御機能を集約する四つの中央演算処理装置(CCU)「Superbrains」を採用。そのうちの一つは「Heart of Joy」という名称で加速、制動、操舵(そうだ)を統合制御する。高速処理性能やエネルギー回生の最適化による車両の航続距離延伸が特徴。演算基盤の中核にAURIXの最新製品「TC4D」を採用。またBRIGHTLANEでほかの車載システムと接続する。

 残る三つのCCUはそれぞれ自動運転、インフォテインメント、車両基本機能の運用を担う。四つのCCUは車両の部位別に電子部品を制御する三つのゾーン・コントロール・ユニット(ZCU)が支えており、いずれもインフィニオンのMCUがデータフローと電力分配の最適化を行う。トラクションインバーター、バッテリー管理、オン・ボード・チャージング(OBC)は末端のECUが担うとしている。

 BMW iX3の配線ハーネスは従来モデルに比べ総延長が600m短くなっており、重量も約30%軽い。PROFETの一種でeFuse機能に特化した「PROFET Wire Guard」が車両1台当たり最大150個の従来型ヒューズを置き換え、ソフトウエア制御による電力管理と動的な電力分配を可能にしている。充電、走行、駐車、アップグレードなど状況に応じて不要な電力消費を止め、エネルギー効率を約20%向上させられるとする。