2026.07.06 【電子部品技術総合特集】ヒロセ電機・小原秀取締役技術本部長 AIの広がりで強い追い風
顧客ニーズへの対応を重視
ヒロセ電機は、最先端領域で培ってきた高度な技術と多彩な開発力を強みに、市場ニーズに適合した多様な製品をラインアップしている。モノづくり力強化にも力を注いでいる。
小原秀取締役技術本部長は最近の事業環境について「あらゆるモノが値上がりし体感的には厳しい。だが業界の動きや経営面で見ると、上空の風は非常に強い追い風が吹いている。これだけギャップがあるのは初めて」と説明する。
追い風の要因はAI(人工知能)の広がり。小原取締役は「1年前くらいはAI関連市場がどう成長するかが話題だったが、現在はあらゆるアプリケーションにAIが波及する流れとなっている」と語る。
同社の研究開発方針は技術とマーケティングを融合し、いかに顧客ニーズに対応するかを重視している。技術本部はコネクター製品開発に加え2019年からコネクター生産設備開発も同本部に組み込み、開発初期段階からの製品設計と設備開発の連携を強化している。「製品開発と設備開発が互いに寄り添うことで相乗効果を上げている」(小原取締役)。
小原取締役は同社R&D(研究開発)の特徴について、「技術者自らが顧客の困り事を理解し、仮説の検証、コンセプトの提案を行い、顧客の反応を踏まえて製品化を行う」と話す。そのための代表的イベントに3年に1度の「ヒロセ技術展」があり、25年秋に横浜、大阪の両会場で実施したが、前回を2割以上上回る約1万人が来場し活況だった。海外からも多くの顧客が訪れた。
同社は①コンシューマー②産機③自動車──の3本柱での成長とともに新領域の積極拡大に努め、25年にエス・イー・アール(現ヒロセSER)を子会社化し半導体テスト製品を事業領域に加えた。アイオーコアとの高機能光アクティブコネクター(AOC)共同開発もギアを上げて取り組む。アライアンスや産学連携にも積極的に取り組む。
研究開発体制拡充のため、生産設備開発拠点の「東北アドバンスト・テクノロジーセンター」(盛岡市)の増築に着手した。増築部分の竣工は27年春を予定する。
また、脱炭素の取り組みの一環として、「SBTi認定」の取得を完了した。










