2026.07.06 【電子部品技術総合特集】日本ケミコン・野上勝憲常務執行役員技術本部長 コンセプト主導型の商品開発を推進
AIサーバー市場の変化に迅速に対応
日本ケミコンは、技術方針に「コンセプト主導型の商品開発」を掲げる。変化する市場や環境に対し、潜在的な顧客ニーズの探索力、技術瞬発力の強化で臨み、高収益商品を創出する。そして商品を通した社会貢献に努める。
野上勝憲常務執行役員技術本部長は「AI(人工知能)サーバー関連の受注が増加しているが、AIサーバー市場は変化のスピードが速いため、変化についていくための体制整備を重視している」と話す。
同社は基礎研究や材料開発、設計、量産からワールドワイドの営業拠点網まで各機能を備え、技術本部にはマーケティング機能も有する。これらの各部門がしっかりと取り組むとともに、ナレッジマネジメントにより各部門の知識やノウハウを共有することに努めている。「顧客を中心に置き、DX(デジタルトランスフォーメーション)も活用しながら、マーケティングから基礎研究までを円卓型でしっかり考えるという体制を整えている。これにより、顧客の困り事への対応、さらに顧客が気付いていないことも含めた全体最適化を図っていく」(野上常務)。このため、部門の垣根を越えて皆がすぐに集まったり、気軽に相談できる雰囲気づくりを重視している。
「問題の解決に向け、それぞれの機能の関連性を明確化し、自分の立ち位置を明確にして、誰かが困ったらすぐに誰かが助けられるという風土改革に努めている」(野上常務)。
AI関連市場展開では、ハイパースケーラーへのコンタクトや電源メーカーとの連携を密にし、顧客要求にいかに早く対応できるかを重視する。AIサーバー向けの開発テーマでは、消費電力増大に対応したコンデンサー開発や液浸冷却対応などに力を注ぐ。「次世代AIサーバーでは800Vへの移行が予想されているが、車載充電システム分野では既に800Vへの移行が進んでいる。このため、800V対応では車載中心に開発を進めており、相乗効果が図れると考えている」(野上常務)とし、今後もAIと車載を最重点市場に位置付ける。
開発業務におけるAI活用では、開発専用の独自のAIエージェントを立ち上げ、一部、活用を開始している。材料設計業務にもAIを組み込んでいる。









