2026.07.06 【電子部品技術総合特集】京セラ・仲川彰一執行役員研究開発本部長 全社横断で研究開発強化
先端半導体、AI領域に重点
京セラは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること。」という経営理念の実現を目指し、研究開発を進めている。4月から経営企画室を新たに設置し、研究開発などの取り組みを、横串を刺して、全体として最適化する。また、重点領域に焦点を当て、新たな製品を生み出す。
同社は4月から経営企画室を開設し、研究開発が全社一体となって取り組める体制を整えている。先端半導体やAI(人工知能)関連、ADAS (先進運転支援システム) 、自動運転、モノとコトを掛け合わせて取り組む領域のほか、フュージョンエネルギー、ロボティクス、量子コンピューティングなど将来を見据えた領域での研究開発を進める方針だ。
現在、同社の研究開発拠点はみなとみらい(神奈川)、けいはんな(京都)、きりしま(鹿児島)、野洲開発センター(滋賀)の4拠点。昨年から稼働した野洲開発センターは、生産技術の構築、人材育成の場として稼働する。半年間かけて技術系の新入社員の育成も行う。
また、材料系の研究開発を強化しようとしており「当社は祖業のセラミックスが強み。その部分の強化は推進したい。DXやデータの活用、技術などの導入で研究開発スピードを速めたい」(同社執行役員の仲川彰一研究開発本部長)方針だ。AIや研究自動化技術、アナログデータのデジタル化を進め「100倍の開発スピード」を目標に取り組む。
海外では米KYOCERA SLD Laser社など各拠点に特徴を持った研究開発拠点を設置。研究テーマなど今まで以上に情報を共有し、体制を強化する。
脱炭素に関する研究開発では二酸化炭素(CO₂)回収技術、水素生成技術、燃料電池の技術、EMSなどに取り組んでいる。一部事業化しているものもありCO₂を分解する光触媒技術など将来有望なものもある。
同社は2028年3月期までの2年で全社研究開発費を約2500億円に設定した。「伸びる領域の先端半導体、AI関連、データーセンターは当社の事業に関われる部分が多い。研究開発もより進めていかなければならない。足元、少し先、未来の研究開発で関わることができる」と仲川本部長は語る。










