2026.07.16 AKM、非接触・カメラ不要の見守りを実現するミリ波レーダーモジュールを量産開始 評価キットとパートナーとの連携により、製品開発から量産立ち上げまでを支援
旭化成エレクトロニクス(AKM)は15日、カメラを使用せずに、非接触で人やペットの状態を把握できるアンテナ一体型ミリ波レーダーモジュール「AK5816AIM」の量産を7月から開始したと発表した。浴室・寝室・高齢者向け住宅など、プライバシーへの配慮が求められる空間での見守りに対応する。
高齢化の進展やライフスタイルの変化を背景に、人やペットの見守りニーズが高まっている。カメラを用いる見守り手法は生活空間の撮影に伴うプライバシーへの懸念があり、接触型センサーには装着負担があるため、より安心して利用できる見守り技術が求められている。
こうしたニーズに応える技術として、対象からの反射波をもとに非接触で人の存在や動き、呼吸などを検知できるミリ波レーダーが期待されているが、活用にはアンテナ設計や信号処理に高い専門性が求められる。このため、PoC(概念実証)に至るまでのハードルが高く、その後の製品化・量産化にも進みにくいという課題があった。
同社が今回量産を開始した「AK5816AIM」は、ミリ波レーダーICとアンテナを23mm×23mmの基板に一体化した小型モジュール。アンテナ設計の負担を低減することで、顧客がレーダーに関する専門知識が十分でなくても製品開発を進めやすくする。併せて、多チャンネル測定と高い角度分解能により、人やペットの位置、動き、呼吸、姿勢などの状態変化を高精度に検知できる。
同社は、2025年9月に提供を開始した評価キット「AIMEZ―V」に加え、ソフトウエアとハードウエアの各領域に強みを持つパートナー企業との連携を進めている。エッジAI(人工知能)アルゴリズムに強みを持つ米国Aizip社、人の存在や動き、状態を把握するAI技術を展開するスイスのAlgorized社、レーダー信号処理のコンサルティングや開発環境「RadarFlow Studio」を手掛ける米国Sigma0社、同製品を活用した60GHz帯ミリ波センサーモジュールの開発を進める日清紡マイクロデバイスなどの複数パートナー企業との連携により、用途に応じたカスタマイズから量産設計までの開発支援体制を構築している。これにより、顧客の製品開発から量産立ち上げまでを一貫して支援する。
同製品は、浴室や寝室などカメラ設置が難しい空間での見守り用途に適しており、住宅設備機器やIoT見守り機器、エイジテック関連製品への搭載が期待できるという。すでに旭化成ホームズが展開するシニア向け賃貸住宅「へーベル Village」で、同製品を活用した浴室・居室向けのサービスを開始した。今後は旭化成テクノシステムとの連携を通じて、「AK5816AIM」を用いたセンサー機器の製品開発や事業展開に向けた検討を進める。











