2026.08.26 富士通、建設工程管理AIを実証 東急建設、北野建設と連携 工程遅延や手配漏れを低減
富士通は25日、東急建設、北野建設と、建設現場の工事進捗やリスク管理を支援する「建設工程管理支援AI」の実証実験を始めたと発表した。工程表や日報、手続き、検査などのデータをAIが分析し、1、2カ月先の工程や資材・人員手配、確認事項の抜け漏れ候補を根拠とともに提示する。工程遅延や手配・申請漏れのリスクを減らし、現場管理の効率化や熟練者の知見継承につなげる。
実証は、神奈川県川崎市の「Fujitsu Technology Park(FTP)」再開発プロジェクトで8月3日から12月25日まで実施する。東急建設と北野建設が同時並行で進める異なる建設工事にAIを適用する。段取り漏れや工程遅延リスクの検知精度、提示する根拠情報の有用性、現場責任者の業務負荷軽減効果などを検証する。施工会社によって異なる図面、工程表、作業日報などのデータ形式や業務プロセスに対応できるかも確認する。
建設工程管理支援AIは、図面や工程表、作業日報などの共有ファイルに蓄積された実績データと、手続き・承認・検査、安全指示などの現場データを横断的に分析する。官公庁や自治体が定める法令、条例、規則なども踏まえ、必要な申請、資材発注、重機手配、検査、協力会社との調整などに漏れがないか確認を支援する。工程表と日報の差異分析や支障要因候補の抽出により、現場責任者の迅速な意思決定にもつなげる。
建設業界では人手不足や労働者の高齢化に加え、現場管理が熟練者の経験に依存することが課題となっている。工程管理から資材手配、承認・検査まで多岐にわたる業務を限られた人員で担うため、段取りや手配の漏れが工程遅延や手戻り、安全面のリスクにつながる懸念もある。3社はAIとデータを活用し、現場運営の高度化と知見継承の両立を目指す。
富士通は今後、AIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi」や量子インスパイアード技術「デジタルアニーラ」を活用して検証を高度化する。将来は写真や点群、施工図、BIMデータ、建設会社が持つナレッジとの連携も進め、実用化を目指す。







