2026.10.26 パナソニックHD、開発主導の通信技術がIEEEに承認
Nessumの世界的な普及により、スマートグリッドやビルオートメーションをはじめ社会インフラのデジタル化・高度化に貢献していく
パナソニック ホールディングス(HD)が開発を主導してきた通信技術「Nessum」が、国際標準規格「IEEE 1901-2026」としてIEEE Standards Association(IEEE SA)理事会で承認された。
Nessumは、電力線、制御線、同軸ケーブル、ツイストペアケーブルなどの既設配線に加え、無線や水中・海中などさまざまな通信媒体で利用可能な通信技術。
今回承認されたIEEE 1901-2026は、IEEE 1901-2020/1901b-2021/1901c-2024を統合するとともに、これまでの市場導入や運用で得られた知見を反映した包括規格。パナソニックHDとNessumアライアンスの会員企業が中心となり標準化を推進してきた。
高速・長距離通信、高い信頼性とセキュリティー、多様な通信媒体への適応性を兼ね備え、スマートグリッド、ビルオートメーション、業務用空調(HVAC)、監視カメラ、産業機器などの分野で、既に活用が進むNessumエコシステムの共通基盤技術として位置付けられている。
電源供給と通信を1本のケーブルで実現できることから、ロボットや建設機械の省線化用途のハーネスとして採用されている。
昨今、人工知能(AI)技術の進展に伴い、現実世界の機器や設備をリアルタイムで認識・制御するフィジカルAIへの注目も高まっている。
今後、Nessumは多様なセンサー、アクチュエーター、設備機器を信頼性高く接続する通信基盤として、高度な自律制御システムの実現に貢献することが期待される。
近年、脱炭素化やエネルギーインフラの高度化に加え、AI需要の拡大に伴うデータセンターの電力消費増加などを背景に、スマートグリッドやビルオートメーションの分野では、多数の機器をネットワークに接続し効率的に制御することが求められている。
Nessumは、既設配線を活用できる有線通信技術としてだけでなく、無線通信や水中・海中通信にも適用可能な柔軟性を備えており、エネルギーマネジメントを中心とするさまざまな用途で採用が拡大している。
パナソニックHDは、長年IEEE 1901シリーズの技術開発や標準化活動を推進するとともに、国際標準規格に準拠した半導体IPコアの設計開発、ライセンス供与を行ってきた。
これにより、半導体メーカーや機器メーカーによる国際標準規格に準拠した製品の開発を支援している。Nessumアライアンス会員企業と協調しながら相互接続性の確保、市場開拓、エコシステムの拡大にも取り組んでいる。
こうした取り組みにより、業務用空調機器やスマートグリッド機器をはじめとするさまざまな製品にNessum技術が採用され、Nessum半導体IPコア搭載LSIデバイスの累計出荷台数は600万台を超えている。
近年は、エネルギー管理、設備制御、電力インフラのデジタル化を支える通信技術として採用領域が広がっており、市場での活用実績と運用経験が着実に蓄積されている。
同社では、今後IEEEにおける標準化活動への継続的な貢献に取り組みながら、国際標準規格に準拠した半導体IPコアのライセンス供与、アライアンス会員との協業を通じNessum技術の世界的な普及拡大を推進していく。









