2020.09.10 【冷蔵庫特集】三菱電機MXシリーズ、AIで庫内温度制御

野菜室を真ん中に配置した6ドア冷蔵庫「MXシリーズ」

 三菱電機は、野菜室を真ん中に配置した6ドア冷蔵庫「MXシリーズ」を訴求する。AI(人工知能)が庫内の温度を最適に制御し、肉や魚などの生鮮食品の鮮度を長持ちさせる機能を搭載。冷凍室が真ん中の「WXシリーズ」と合わせて、新しい生活様式に合わせた製品提案を進めていく。

 MXシリーズ(572リットル、503リットル、455リットル)は、庫内の全ての扉に搭載したセンサーが扉の開閉データを収集。ユーザーの行動をAIが分析・学習して生活パターン(活動時間と非活動時間)を予測する。AIが予測した生活パターンに合わせ、独自の気流制御で氷点下(約マイナス3-0度)でも肉や魚を凍らせずに鮮度を長持ちさせる「氷点下ストッカーD A.I.」を搭載している。

 「氷点下ストッカーD A.I.」は、食品の出し入れが多くなる活動時間は、凍結のリスクを抑えた温度に保つ。温度が安定する非活動時間に温度を下げることで凍らせずに牛ブロック肉や豚ロース肉を約10日間保存できる。牛ひき肉や豚バラ肉は約8日間、アジやイワシ、サンマは約5日間、マグロさく(生)、エビなどは約3日間と、冷蔵室やチルド室よりおいしさを長く保てる。

 「切れちゃう瞬冷凍A.I.」でも非活動時間に温度を下げることで、肉や魚を約3週間保存できる。これらの自動制御は「おまかせA.I.自動」ボタンを押すだけで設定できる。

 野菜室では、「おまかせA.I.自動」を設定すると、一定期間使用していないと判断した場合、葉物野菜の緑化を促す3色LEDの照射を停止。省エネ運転に切り替える制御も行うことで、省エネ・節電にも効果を発揮する。

 野菜室底面のトレーには、帝人グループの関連会社と共同開発した新素材「デュアルバリアマテリアル」を採用。プラスチックに配合するだけで油やほこりの付着を防ぐことができ、掃除の際も簡単に洗い流せる。同社のコンシューマ向け製品としてはルームエアコンに次ぐ採用で、掃除の手間の軽減につながる。

 MXシリーズは、10年以上前に真ん中野菜室の製品を購入したユーザーからの買い替え需要の獲得を狙っている。横幅600ミリメートルとスリムな5ドアタイプのMBシリーズ(451リットル)も展開し、真ん中野菜室タイプで幅広いニーズに応える。

 同時に、冷凍室を真ん中に配置したWXシリーズで、真ん中野菜室以外の需要獲得も狙う。

 今月中旬には3ドアのコンパクトタイプも発売するなど、幅広いユーザー層に向けて提案力を高めていきたい構えだ。