2022.10.17 東芝のタンデム太陽電池技術 理論値などでEV航続37キロメートル以上へ

車に搭載したイメージ

展示会でも技術を披露する展示会でも技術を披露する

 東芝はこのほど、タンデム型太陽電池で、世界最高発電効率につながるトップセルを発表した。EVをはじめとするモビリティーへの適用を想定し、2025年度の実用化を目指す。

 タンデム型の代表的なものとしては、ガリウムヒ素半導体(GaAs)などを用いたものと、ペロブスカイトを用いたものの2種類が報告されている。

 同社が開発を進める透過型Cu₂O太陽電池は、低コスト・高信頼性を実現するとともに、高効率な発電が期待できる。

 今回の技術をもとに、仮に電気自動車に電池を搭載した場合を想定し、充電なしの航続距離を簡易的に試算した。発電効率について、目標値や理論最大値などで何種類か試算すると、充電なしの1日の航続距離は約37~55kmになった。近距離ユーザーの1日の航続距離は30キロメートル前後とされ、それがカバーできる可能性がある。自宅などに充電設備を持たなくてもよくなる可能性もありそうだ。

(18日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)