2022.10.27 【次世代自動車用部品特集】トーキン コモンモードラインフィルター「SC-XVシリーズ」を投入

定格電圧1000Vのコモンモードラインフィルター「SC-XVシリーズ」

 トーキンは、バッテリーの高電圧化が進むEV/EHVや、過酷な環境下で使用される産業機器の電力変換アプリケーションのEMC対策用として、業界に先駆けAEC-Q200準拠、定格電圧1000Vのコモンモードラインフィルター「SC-XVシリーズ」をリリースした。

 車載と高電圧対応でありながら、カスタム品ではなく標準品の位置付けで、全216仕様をラインアップ。さまざまなアプリケーションごとに最適な仕様を選択できる上、幅広いユーザーが容易に入手できる。

 同シリーズには、3種類のコア材質による3シリーズ(SCF-XV、SCR-XV、SCT-XV)を用意。コア材質(ナノクリスタル/フェライトS15H/フェライト7HT)、3種類のコアサイズ(外径19/25/29ミリメートル)、2種類の形状(縦型/横型)、そして定格電流仕様の組み合わせにより、全216仕様を取りそろえている。抑制したいノイズ周波数に応じた効果的なEMC対策を可能にした。

 コアにトーキン独自開発の最新フェライト材を用いるなど、「素材型デバイス創造企業」としての技術とコンセプトが盛り込まれている。

 コア材質によって透磁率-周波数特性が異なるので、コア材質の特徴と使用条件をよく吟味することで、対策したい周波数に応じた、より高いノイズ減衰効果が得られる最適なコモンモードラインフィルターを選択でき、効果的なEMC対策が行える。

 また、車載用として信頼性が認証された幅広いラインアップの標準品は非常に有用。主なアプリケーションとして、オンボード充電器用の電力線フィルター、ワイヤレス充電システム、48Vマイルドハイブリッド用の中型パワートラクションドライブ、パワーステアリングやエアコンなどの補機用モータードライブなどが挙げられる。自動車同様に過酷な環境で使われ、要求の厳しい産業機器の電力変換アプリケーションにも適する。