2023.01.05 【2023年注目の先端技術特集】東大、理研、東北大の研究グループ 鉄シリコン化合物で室温下の電流誘起磁化反転を実現
【図1】各種非磁性絶縁体の接合によるFeSiの磁気状態・伝導状態の変調 (a)非磁性絶縁体薄膜とFeSi薄膜のヘテロ接合構造の模式図。FeSi結晶内部は非磁性絶縁体であるのに対し、接合層との界面では強磁性金属状態を有する。(b)各種絶縁体を接合したFeSiにおける表面単位胞当たりの磁化の温度依存性。Si接合や酸化物(MgO)接合の場合と比較してフッ化物(BaF2、CaF2)接合によって磁化は室温以上でも発現するようになった
希少資源を使わない 省電力な次世代磁気メモリーに応用へ
東京大学大学院工学系研究科の堀智洋大学院生、金澤直也講師、平山元昭特任准教授、理化学研究所創発物性科学研究センターの十倉好紀センター長らを中心とする研究グループは、東北大学金属材料研究所の塚﨑敦教授、藤原宏平准教授らの研究グループと共同で、FeSi(鉄シリコン)が有する... (つづく)