2023.01.09 【年頭所感】日本電気計測器工業会曽禰寛純会長・計測で脱炭素化、DXの実現へ
曽禰 会長
新型コロナウイルス感染拡大から3年となり、感染症に適応する社会や企業の取り組みも進んでいるが、新たな変異株による拡大や、国際的なコロナ禍・東欧の情勢などによるエネルギー価格の高騰、製品生産のための原材料の供給不足、円安影響を含む物価上昇など、世界的な経済への影響懸念が強まっている。
当工業会(JEMIMA)でも、国内外での事業展開や生産・サービスでの対応においては厳しい環境が続いているが、経済産業政策においてもこのような環境への対応を実施し、将来に向けたカーボンニュートラル(CN)社会の実現と、デジタルトランスフォーメーション(DX)によるデータ主導のデジタル社会の実現という大きな展開を掲げている。
これらを進めるために必要となる状況把握や、管理データの創出になくてはならない「計測・計量、制御」という当工業会のコア技術への需要は引き続き活発に推移している。
当工業会では、2021年度から①ニューノーマル時代のDX推進による工業会活動の進化②データ社会を支える計測技術の技術革新・進化③つながるJEMIMAへ―の三つの基本方針を定め、取り組みを進めてきた。
第1のニューノーマル時代のDX推進による工業会活動の進化に関しては、工業会横断のタスクフォースを中心に活動を進め、多くの委員会でのテーマとして、また工業会自身の活動(委員会、展示会)へのDXとしての対応が進んだ。21年からDXに関する会員向け講演会を実施した。
第2のデータ社会を支える計測技術の技術革新・進化に関しては、計測・計量領域の技術革新を進めるとともに、DX推進との関連での取り組みも加速している。
第3のつながるJEMIMAへに関しては、JEMIMAでの活動は引き続きWebの活用で部会・委員会のつながる活動を継続した。
また、JEMIMA主催の展示会で最大のイベントである計測展2022 OSAKAを「未来へ、持続(つな)げる。」をメッセージとして開催し、多くの関連団体とのつながりも深められた。
これからも、JEMIMAの基本方針に沿って活動を展開して、新たな潮流の先端を走る工業会へと変革を進めることで、会員企業の皆さまへの価値提供と、会員企業の皆さまを通じての社会への価値提供を推進していく。