2023.01.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】ミカサ商事 中西日出喜社長
中西 社長
30年のありたい姿を社員で共有
ミカサ商事は、2030年のありたい姿からバックキャストで新中期3カ年経営計画(23~25年度)を策定する。
中西日出喜社長は「われわれを取り巻く環境が大きく変わる中、2030年のありたい姿を社員みんなで共有し、そのためにしなければならないことを明確にしていこうと新たな中期経営計画を策定することにした。幸い22年度が戦略的に在庫を積み増し、顧客の部材ニーズにしっかり応えられたことで堅調な売上高、利益になる見通しだ。現中期経営計画の財務目標の24年度600億円、営業利益15億円を、足元の業績が好調に推移していることから新たな財務目標を立て、成長を続けていく」と説明する。
昨年、ポートフォリオを見直し、事業をエレクトロニクス商社機能、ハードとソフトを融合した高付加価値のソリューション機能、インターチップ、ガウディ2社を核とするメーカー機能の3本柱にし、高収益力基盤の確立に注力する。
特に今後、成長が期待できるソリューション機能、メーカー機能の両事業は、高収益力基盤を支える事業と位置付け、体制を強化する。
昨年10月には協働ロボットのWebサイトをホームページに立ち上げ、食品業界などの自動化、省人化ニーズに対応。中国の協働ロボットメーカーELITE ROBOTによる最適なロボットシステムの提案を始めている。
同11月には監視カメラのWebサイトをホームページで公開。植物の収量予測、AIを活用した外観検査、作業現場の労災対策など幅広い監視カメラの活用を提案している。
働きやすい職場づくりにも力を入れ、昨年10月にグループ会社MSイノベーションを大阪・天満橋に、12月にエムエスイを大阪・本町に移転。インターチップも11月に千葉・白井市から東京・日本橋に移転。5月にはミカサ商事本社を大阪・淀屋橋に移転する。
中西社長は「社会が大きく変革する中、時代に対応し、株式公開に向けて体制づくりを着々と進めている。さらなる成長戦略に沿って株式公開を行い、企業価値の向上を加速し、持続的成長ができる企業体質をつくり上げていく」と語る。