2023.07.26 【九州・山口版】アイ・ティ・ファクトリー 「StreetRun」発売 フィットネスバイクに接続 グーグルストリートビューと連動

「自宅で旅行気分が味わえる」と石原社長

StreetRun(右下)を装着したフィットネスバイクStreetRun(右下)を装着したフィットネスバイク

家にいながら気軽にサイクリング

 自宅のフィットネスバイクでサイクリング気分―。IoT製品の開発、製造を手掛けるアイ・ティ・ファクトリー(福岡市南区)は5月、新製品「StreetRUN(ストリートラン)」を発売した。

 屋内用のフィットネスバイクで運動しながら、接続したパソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末で表示したグーグルマップの「ストリートビュー」画面を進行方向に動かせる。本物の自転車のように、こいだ分だけ前に進むため、部屋にいながら疑似的なサイクリングが楽しめることが特長だ。

 ペダルの回転信号と本装置のタッチ入力を、USB接続でキーボード入力に変換して端末に送信するという仕組みで、ソフトなどのインストールは不要。ほとんどのメーカーのフィットネスバイクにも対応しているという。

 本体上面には三つのタッチセンサーを備え、左右への方向転換やバックなども可能。価格はオープンで、インターネットショップで購入できる。

 フィットネスバイクを日頃から使用しているという社員が考案。その後、数カ月で開発を進め事業化にこぎつけた。「コロナ禍で外出が難しかった時に、社員から『こんなのがほしい』というアイデアを出てきて、みんなでわいわいと作った」と石原修社長は開発の経緯を説明する。

 FA機器やソリューションが中心だった同社にとって、ストリートランは初のBtoC向け製品。1回のスイッチ操作でオン・オフが細かく繰り返されてしまうチャタリングといった不具合にも、FA機器開発で培ったノウハウを生かして対応できた。

 月産100台、年間2、300台の販売を目指したいという。現在はPRに取り組んでいるところだ。

 「自宅で運動を楽しみたい若者はもちろん、外でのサイクリングが体力的に難しくなっているお年寄りにもお勧めしたい。日本一周や海外の旅などを楽しんでほしい」と石原社長は話した。