2023.10.30 【半導体製造装置特集】フェローテックホールディングス
マシナブルセラミックス製品
マテリアル製品を品ぞろえ
ニッチトップ戦略展開
フェローテックホールディングスは、半導体・自動車市場を中心にグローバルに展開する部品メーカー。
半導体製造装置関連事業では、半導体製造装置向けの治具・消耗材に使用されるマテリアル製品(石英、シリコン、セラミックス、CVD-SiC)、真空シール・金属加工、部品洗浄サービスなどを展開する。
同社は「ニッチトップ戦略」「M&Aによる成長」「グローバル対応」が特徴。4種類のマテリアル製品を品ぞろえし、金属加工や部品洗浄サービスも行えるため、半導体製造装置メーカーからは、ワンストップでの発注が可能な部品サプライヤーとして高く評価されている。顧客である半導体製造装置や半導体デバイスメーカーは、米系、日系、中華系など多岐にわたる。
半導体製造装置向けマシナブルセラミックスは、機械加工性に優れ、短納期で高精度・高品質の製品を提供する。ダイヤモンド工具のほか、一般の超硬工具によるさまざまな精密加工が可能。半導体製造用部品や検査治具は少量多品種にわたり、また設計から試作までのL/T短縮が要求されるが、マシナブルセラミックスは精密加工・短納期という特徴を生かし、これら分野に幅広く使用されている。製品ラインアップは、溶融法で製造されるガラスマイカセラミックス「ホトベール」やホトベールよりもさらに微細な結晶構造を持ち、高強度・低熱膨張・高微細加工性が特徴の窒化物系マシナブルセラミックス「ホトベールⅡ」などがそろう。
このほか、半導体製造装置関連製品では、石英の機械加工品で世界トップクラスのシェアを持ち、火加工品でも高シェアを有する。シリコンパーツなども実績を拡大している。
同社は今後も成長に向けた積極投資を計画する。熊本県大津町で建設中の新工場は2024年の竣工(しゅんこう)を予定。セラミックスを手掛ける石川県の生産拠点は22年に第2工場が竣工し、第3工場も計画中。海外ではマレーシア北部で23年中の竣工を目指し新工場を建設中。マレーシア南部でも新工場を建設する。