中国のEV最大手、比亜迪（BYD）は22日、東欧のハンガリーに自動車工場を建設すると発表した。中国の自動車メーカーが欧州に工場を新設するのは初めてという。地元でグリーンな「エコシステム」を構築するとし、サプライチェーンへの貢献も強調。欧州市場への浸透を図る。

　新設するのは、同国の南部セゲド。投資額や稼働時期など詳細は今後発表され、「工場は段階的に建設され、地元で数千人の雇用を創出する」という。最先端の技術と高度に自動化された生産プロセスなどを組み込み、「中国とハンガリー間の技術交流とイノベーションを促進する」とアピールした。

　政府側は「ハンガリー史上最も大規模な投資の一つ」と歓迎している。

　欧州ではBYDをはじめ中国のEVメーカーについて、「中国政府からの補助を受けて輸出するなど、市場環境をゆがめている」との懸念があり、中国車を各国の補助対象から外す動きもある。ただ、ハンガリーは中国の「一帯一路」などで友好的な関係にあるとされる。

（26日付電波新聞／電波新聞デジタルで詳報予定です）