2024.01.16 【半導体/エレクトロニクス商社特集】半導体/エレクトロニクス商社 24年の経営戦略 マクニカ 原一将社長

原 社長

共創パートナーとして課題解決

 マクニカは、世界中から最先端テクノロジーを見つけ、技術的付加価値を加えて提供。従業員の3割を占める技術者と、世界23の国と地域の81拠点をベースにグローバルにサポートできる体制が強み。

 2022年度は業界初となる売上高1兆円を突破し確固たる地位を確立。50年以上の歴史の中で培ったソーシング力と技術実装力を生かし、スマートモビリティー、サーキュラーエコノミーなどの分野でもビジネスを展開する。

 半導体事業では、170社超のメーカーを扱い、専門性の高いエンジニア集団による半導体の技術支援、販売サポートはもちろん、さらにはソフトウエアなどを組み合わせた高付加価値ソリューションや、ものづくりに関するコンサルティングも展開する。

 ネットワーク事業では、リモートワーク拡大やクラウド活用に伴ったエンドポイント・クラウドセキュリティーや、外部公開資産を狙ったサイバー攻撃対策に向けて、その攻撃の起点となりうるポイントを可視化するオリジナルASMサービスなど、企業の新たなセキュリティー対策に貢献する。

 サービス・ソリューションモデルでは、6事業テーマを定めて独自ソリューションを開発・実装している。スマートモビリティーでは、NTT西日本グループと提携し、地域交通のスマートモビリティー化に向けた実証実験/本格導入でのコンサルティング・運行ルート設計・運用センター立ち上げまでトータルサポートするとともに、地方自治体での自動運転の社会実装を全面的に支援する。

 サーキュラーエコノミーでは桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授とともに、環境省が全面的にバックアップする苛烈環境下で初となる、日本発のペロブスカイト太陽電池の技術開発・実証事業を23年度から3年間実施する。

 「今後も未来構想力と解像度の高い実装力を併せ持った共創パートナーとして、さまざまな領域での社会課題や地球環境問題の解決と、より良い未来社会の発展に貢献する企業を目指す」(原一将社長)。