2024.03.28 豪不動産大手がデータセンター事業参入 埼玉に国内最大級施設建設
竣工式であいさつするアンドリュー・ガウチ社長兼CEO=27日
オーストラリアの不動産開発大手レンドリースが、データセンター(DC)事業に参入し、さいたま市北区日進町に同社として初のDC建設を進めている。インターネットインフラ開発を手がけるプリンストン・デジタル・グループ(シンガポール)と共同で計2棟を整備する。
レンドリースは豪に本社を置き、アジア、欧州、北米に拠点を置く不動産グループ。
DC事業の初プロジェクトとなる今回の施設は、都心から約30キロの自動車部品工場跡地約3万3000平方メートルの敷地に2022年6月から建設を進めてきた。内装工事が進む1期棟は地上6階建て(延床面積約3万平方メートル)で、IT負荷容量は48メガワットを備える。
24年秋以降の稼働を目指し、隣接地には今後、同規模程度の2期棟を整備する。
27日には1期棟の竣工式と施設見学会が行われ、レンドリース日本法人のアンドリュー・ガウチ社長兼CEOは「これからAIがもっと前に進み、DCは日本にとってとても重要になる。少しでもサポートしていきたい」と語った。
ガウチ社長は今回の建設地について「東京の近郊で、電力供給の面で余力のある埼玉を選んだ。これから新しいハブとなると考えている」と説明した。
一方で、ソフトバンクが北海道でDCを建設するなど地方分散化も進んでいる。ガウチ社長は、半導体メーカー世界大手の台湾TSMCが熊本県に進出したことを踏まえ、「アジア圏にも近く将来的には九州が面白いと思っている」と関心を示した。(29日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)