2024.04.10 現代自グループ2社、インドの車載電池企業と提携 EV向け「地産地消」
韓国・華城市で行われた3社の調印
インドの電池メーカー、エキサイド・エナジーソリューションズは、現代自動車、起亜自動車の韓国2社と車載電池事業で戦略的提携を結んだ。インドの車載電池メーカーがグローバル展開する自動車メーカーと提携するのは初。エキサイドは韓国2社向けにLFP(リン酸鉄リチウムイオン)電池を供給する。同社にとって新しい戦略製品であるLFP電池が韓国車に搭載される見通しになった。
エキサイド・エナジーは西ベンガル州の州都コルカタに本社を置く75年以上の歴史を持つ鉛蓄電池メーカー、エキサイド・インダストリーズの子会社。親会社がリチウムイオン電池セル、モジュール、パックなど車載電池分野への参入を目指し2022年に設立した。
韓国の自動車業界は、トップの現代自の傘下に起亜が入り、現代自グループが1位と2位という構図になっている。調印は現代自グループの京畿道華城市にあるR&Dセンターで行われた。
現代自と起亜は、以前からインド市場を拡大戦略の一環に捉え、電池の現地生産を計画していた。特にリチウムイオン電池より低価格で、安全性の高いLFP電池の開発に照準を当てていた。
韓国自動車2社にとっては、将来的にインド市場で販売する電気自動車(EV)に現地生産のLFP電池を搭載することで、地場メーカーが強いインドのEV市場に食い込むことを狙っている。
エキサイド・エナジーのマンダール・デオCEOによると、同社はLFP電池を最初に韓国勢向けに量産することになり、早ければ年内に生産を開始したいとしている。
(11日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)