2024.08.22 1周2キロ「大屋根リング」完成 万博シンボル、世界最大級の木造建築

大屋根リングが1つにつながった

 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会場シンボル「大屋根リング」が21日、完成した。最後に残っていたスカイウォークのスロープ部の設置を終え、1周約2キロメートルのリングがつながった。

 リングは、大阪・関西万博会場デザインプロデューサーで建築家の藤本壮介氏が構想。「多様でありながら、ひとつ」という会場デザインの理念を表した会場のシンボルとなる建築物で、23年6月30日に組み立てを開始。今年4月には約8割が完成していた。

  リングは建築面積約6万平方メートル、高さ12メートル(最大20メートル)の世界最大級の木造建築物。内径は約615メートル、外径は約675メートル。日本の神社仏閣などの建築に使用されてきた伝統的な貫(ぬき)接合に、現代の工法を加えて建築している。

 会場の主動線として円滑な交通空間であると同時に、雨風、日差しなどを遮る快適な滞留空間として利用される。リングの屋上は会場全体、瀬戸内海などを見渡すことができる歩道となっている。

 来年4月の万博開幕に向けて、今後、エレベーターやエスカレーターの設置、屋上緑化などの工事を行う予定だ。