2024.09.13 【電波時評】食料の安全保障は大丈夫なのか

 1993年の平成の米騒動はよく覚えている。天候不順による不作で外国産米を緊急輸入してしのいだ。当時、米穀店を営んでいた親族は、国産米にタイ米を混ぜて販売し顧客に流通事情や炊き方を説明したが、食味、食感の違いになじんでもらえないとこぼしていた。国による米の備蓄が始まったのはこの後だ。

 今度は令和の米騒動である。コロナ禍明けの外食需要の回復と観光客の増加、地震や台風など災害への「備え」として購入が急増したのが要因という。昨年度の...  (つづく)