2025.04.23 デル 15万円切るAI パソコンを発売 AMDの高性能プロセッサーを搭載

左から松原氏と関副社長

Dell 14 Plus(14インチ、クラムシェル型)Dell 14 Plus(14インチ、クラムシェル型)

新製品の構成と販売価格一覧新製品の構成と販売価格一覧

 デル・テクノロジーズ(デル)は23日、新型のノートパソコン(PC)3製品を発売した。米半導体大手AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)のAI(人工知能)プラットフォームを搭載していることが特徴。成長が見込まれるAI  PC市場を見据え、低価格帯をターゲットに製品を拡充した。

 同社は旧ブランドから入れ替えを進めている新ブランド「Dell Plus」を拡充し、今回の新型ノートPCを投入した。このうち14インチは、クラムシェル(折り畳み)型と、マルチタスクに向くタッチパネル対応の「2-in-1」という2製品を用意。さらに、16インチのクラムシェル型も取りそろえた。量販店向けには、6月に提供を始める予定だ。

 AMDの「Ryzen AI 300」プラットフォームを搭載することで低価格化を追求した。新製品のうち14インチクラムシェル型のノートPCの販売価格は最安値のもので税込14万9000円と15万円を切る。

 デルでジャパンコンシューマー&リテールのアソートメントプランナー兼コンサルタントを務める松原大氏は東京都内で同日に開かれた発表会で、「Dell Plusとしてはかなり踏み込んだ金額」と自信をのぞかせた。高価格帯の製品が多いAI搭載PCで、初心者層に向けた製品を展開していきたい考えだ。

 Ryzen AI 300シリーズはAMDのプロセッサーで、AI処理に特化したNPU(ニューラル・プロセシング・ユニット)を組み込んでいる。同社のNPUは、1秒間に50兆回の演算処理を行えることを表す「50TOPS」という業界最高レベルの性能を発揮。これを利用したAI  PCについて、日本AMDの関路子副社長は「クラウドベースでAIを使うより、スピードやバッテリーライフの点で優れる」と強みを強調した。

 Dell Plusは、米インテルとAMDのプロセッサーを採用した製品をそれぞれ展開している。