2025.04.30 【探訪】三菱電機静岡製作所群馬工場のエコキュート生産ラインに迫る

タンク溶接は独自技術によりロボットで自動化

 三菱電機静岡製作所群馬工場(群馬県太田市)は、国内向けヒートポンプ式給湯器(エコキュート)とヒーター式電気温水器の生産を手掛けており、日々改善活動に取り組む。人員を増やさずに柔軟な生産ができるよう、生産効率を高める施策を打ちながら、高い品質と安定した製品供給の両立を目指している。今年、累計生産台数700万台を達成する見通しの群馬工場の生産ラインを追った。

部品作りから組み立てまで一貫生産 

 群馬工場は1959年に名古屋製作所敷地内の家庭電器工場を移転して操業を開始した。64年に日本初の深夜電力利用電気温水器を発売。以降、数々の電気温水器を市場に投入してきた。01年にはエコキュートを発売し、05年に電気給湯器専門工場として生まれ変わった。エコキュート累計生産台数は約260万台(4月時点)に上る。

独自の設計技術で高効率な給湯

 三菱電機のエコキュートは独自の設計技術により高効率な給湯ができることが強み。ヒートポンプユニット(室外機)のモーター部は、独自のコイルを高密度に集積した「ポキポキモーター」で加熱力を高めるとともに、4本の配管をツイスト状に巻き上げた独自の冷媒配管で効率よく水を加熱する。貯湯ユニット(タンク部)は断熱性の高い真空断熱材とウレタンなどを適材適所に用いて優れた保温性を実現している。

...  (つづく)